
ワイは30代のAIエンジニアや。普段は会社でモデルの改善とシステム運用をやっとる。
給料は安定しとるが、趣味や貯金、将来の保険にもう少し余裕が欲しかった。
体力使うバイトに行く気はないし、時間が限られとる。
せやから自宅の机でできる、副業で手早く収益化できる方法を探した結果、自分が普段から作って使っとる自動化ツールとIDEプラグインを製品化して売ることに決めたんや。
アイデアと設計
普段の業務でワイが一番時間を節約できたのは「反復作業の自動化」と「テンプレ化」や。
メールルーティングの自動化、ログのパースと警告のフィルタ、コミットメッセージ生成、Pull Requestのテンプレ適用、そして社内の定型レポート自動生成。
これらはちょっとしたスクリプトやプラグインで劇的に工数が下がる。
ワイはその中から「個人開発者や小さなチームがすぐ使える」汎用性の高いツールを選んだ。
作るプロダクトは三つに絞った。
VSCode用コミットメッセージ自動生成プラグイン:変更内容を解析して一貫したコミット文を作る。
Slack通知フィルタと自動応答ボット:重要メッセージだけ拾って通知、定型問合せには自動返答。
定型PDFレポート自動生成ツール:指定フォルダのログを解析して毎週のKPIレポートを自動で作る小さなGUIアプリ。
設計方針はシンプルや。
インストールと初期設定が3ステップ以内で終わること、既存のワークフローを壊さんこと、そして軽量でオフラインでも動くことを重視した。
サブスクは最初から考えんと、一度買い切りで信頼を得てから有料機能やサポートで追加収益を狙う戦略にした。
開発と品質
開発は夜と週末に進めた。
VSCodeプラグインはTypeScriptで、解析にはgitの差分と簡易ASTを使う。
SlackボットはBoltフレームワークで、フィルタは正規表現と簡単なルールエンジンを組み合わせた。
レポートツールはElectronでラッパーして、テンプレートはMarkdown→PDF変換で実装した。
どのツールも設定ファイルをYAMLで用意してカスタマイズしやすくした。
品質には妥協せんかった。プラグインの誤動作でコミットが壊れたら信用を失うから、ユニットテストと統合テストを用意し、テストユーザーにはベータ版を配って実際のワークフローで試してもらった。
インストールガイドとよくある質問を丁寧に作り、トラブルシューティングの手順をスクリーンショット付きで用意した。
販売戦略とローンチ
販売は自分のブログ、GitHub Releases、そして小規模ツールのマーケットプレイスを使った。
ランディングページでは「インストール3分」「手間ゼロの自動化」「チームの時間を削る」を前面に出した。
価格は分かりやすくして、プラグインは3,000〜6,000円の買い切り、Slackボットは個人向け無料+チーム向け有料、レポートツールは10,000円のパッケージにした。
ローンチ前にコミュニティでティーザーを出し、技術ブログで「ツールを使う前と後で作業時間がどう変わるか」を定量的に示した。
初期購入者には1回だけのカスタム設定サポートを有償でオファーしておいた。
これが短期での追加収入源になると見込んどった。
初動と改善
ローンチしてすぐは大きな反響はなかった。流入経路を分析したら技術ブログ経由の滞在時間が長いのにコンバージョンが低い。
そこで導線を変えた。ブログに実際の操作動画を埋め込み、購入までのハードルを下げた。さらに、ベータユーザーの声を抜粋して「導入例」としてトップに掲示した。
実際のユーザーが「CIでのPR作成時間が半分になった」と言うてくれたことで信頼が一気に増えた。
カスタマイズ依頼も来た。ある個人開発者は特定のコミット規約に合わせたチェックが欲しいと言うた。
ワイは追加で有償オプションを提案し、その場でパッチを当てて納品した。単発のカスタム対応は時間対効果が良く、最初の収益を早める助けになった。
副業の収益が10万円を超えた夜
販売開始から約3週間、ある金曜の夜にスマホを見たら入金通知が続いとった。
VSCodeプラグインの複数買い切り、レポートツールの1件、そしてSlackボットのチーム向け導入の契約が入り、合計が10万円を超えた。
ワイは椅子に座ったまま静かに笑った。家で延々と作業してきた時間が数字になって返ってきた瞬間やった。
嬉しかったのは金額だけやない。購入者から届いたメッセージに「これで週に2時間浮いた」「作業フローがシンプルになった」とあった。
技術的な改善で誰かの時間を取り戻せたことが、何よりの報酬やった。
深夜、ログと売上のスクリーンショットを保存して、翌月の改善計画を書き始めた。
学びと拡張
この経験でワイが学んだのは三点や。第一に、肝心なのは「使いやすさ」や。
高度な機能があっても導入が難しければ使われへん。第二に、初期は買い切りで信頼を獲得して、徐々にサブスクやサポートで継続収入を作るのが合理的や。
第三に、小さなカスタムで高単価を取れる場面が多いから、標準商品とカスタム作業のハイブリッドが有効や。
次の一手として、ワイは自動アップデートと簡易管理ダッシュボードを導入する計画を立てた。
さらに、企業向けの導入支援パッケージを用意して、チーム単位での販売チャネルを拡大するつもりや。
技術サポートをパッケージ化して月額契約を提案すれば、安定した収入に繋がると判断しとる。
終わりに
自宅の小さな作業机で作った自動化ツールとプラグインが、10万円という形でワイに返ってきた。
金額はもちろん嬉しいが、それ以上に「自分の作ったものが他人の時間を生み出す道具になった」ことに満足しとる。
これからもワイは小さな問題を見つけては自動化し、生活の質を少しずつ上げていくつもりや。
自宅の灯りの下でコードを書く時間が、いつしか生活の大きな支えになったんや。
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