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現役データサイエンティストが2025年にデータで友人のレストランを救った話

ワイは30代のデータサイエンティスト。

普段は企業のデータ基盤を整備したり、売上予測モデルを作ったり、まあ地味な仕事をしとる。

けど、数字の力で人の夢を支えるのがワイの生きがいや。

ある日、大学時代の同期・ユウスケから連絡が来た。

「下北沢で小さなビストロを始めたんやけど、ぜんぜん客が来えへん。味には自信ある。でも、どうやって集客したらええかわからん。ワイ、料理しかできへんねん」

ユウスケはフレンチの修行を10年積んだ本物の料理人。

けど、マーケティングもデータもまるで素人。ワイは「任せとき」と言うて、現地に足を運んだ。

店舗データの収集と分析

まずはPOSレジのデータをCSVでもらって、Pythonで読み込み。

pandasで整形して、売上・客数・時間帯・メニュー別の注文傾向を可視化した。

すると、以下の課題が見えてきた。

平日ランチの客数が極端に少ない(1日平均3人)

ディナーは週末に集中、平日は閑散

人気メニューは「鴨のコンフィ」やけど、原価率が高すぎて利益が出てへん。

ワイはmatplotlibでヒートマップを作って、時間帯別の客数を視覚化。

ユウスケは「うわ、こんなに偏ってるんか…」と驚いとった。

SNS分析とターゲット再定義

次に、Instagramで「#下北沢ランチ」「#ビストロ」「#鴨のコンフィ」などのハッシュタグを収集。

Instagram Graph APIを使って投稿内容を取得し、自然言語処理で感情分析を実施。

使用技術:transformersのBERTモデルでポジネガ判定、wordcloudでキーワード可視化

結果:「映える」「コスパ」「隠れ家」「女子会」などのキーワードが浮上

ワイは「この店、女子会向けにブランディングした方がええ」と提案。ユウスケは「なるほど、料理の見せ方も変えなあかんな」と納得。

メニュー構成と利益率の最適化

次に、メニューの原価と売上を分析。Excelで管理されてた原価表をPythonで読み込み、利益率を計算。

scikit-learnのKMeansでメニューをクラスタリングして、以下の3群に分類。

高利益・低人気(例:豚肩ロースのロースト)

低利益・高人気(例:鴨のコンフィ)

中利益・中人気(例:季節のポタージュ)

ワイは「鴨のコンフィは看板メニューとして残しつつ、セットメニューで高利益商品を組み合わせる」戦略を提案。

結果、客単価が3,200円→3,800円に上昇。

予約予測モデルの構築

ユウスケは「仕込みの量が読めへん」と悩んでた。

そこで、ワイは予約データと天気・曜日・イベント情報を使って、予約数の予測モデルを構築。

使用技術:XGBoostで回帰モデル、特徴量は曜日・天気・SNS投稿数・過去の予約数。

精度:RMSE 1.8人、MAE 1.2人

このモデルを使えば、仕込み量を最適化できて、食品ロスが30%削減された。

ユウスケは「これ、マジで助かるわ…」と感動しとった。

成果とその後

一連の施策で、月間来店数は150人→320人に増加。Instagramのフォロワーも1,200人→4,500人に。

ユウスケは「ワイの料理が、やっと人に届くようになった」と言うてくれた。

今では、下北沢の隠れ家ビストロとして雑誌にも取り上げられるようになった。

ワイは月1回のデータレビューと、季節メニューの価格調整を担当しとる。

料理とデータの共演

この経験で思ったんは、職人の技術とデータの力は対立せえへん。むしろ、補完し合える。

ユウスケの料理は芸術やけど、それを届けるには数字の力が要る。

ワイのスキルが、誰かの情熱を現実に変える手助けになったこと。それが、ワイにとっての最高の報酬や。

この記事を書いた人(著者情報)

片山

カタチップ編集長。昭和生まれの30代でWeb業界歴は10年以上。現在はカタチップを運用しつつ事業会社でWEBメディアサイトのWebディレクター兼マークアップエンジニアを担当。最近はSNSの運用にも業務範囲を拡大中です。

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